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放蝶と聞いてイメージすること

放蝶っていろんなパターンがあると思います。
端から悪意があってゲリラ的にばらまく人。無知ゆえに外国産や他地域の個体を
自然に返すと称して放してしまう人。同産地の個体を趣味や保護目的で飼育し放す人。
自分も自宅で採れた卵や、幼虫を飼育、観察して放したりしたことはありますが個人的に
放蝶と聞いてあまり良いイメージはありません。

ただの自己満足か構ってちゃんだと思ってますが毎年ギフチョウを飼育し放蝶する人がいるんだとか。
何が目的なのか全く理解できないけど、100頭放そうが1000頭放そうが生息環境のキャパが
あるわけだから放した分が増えてお終い。下手したら食草を食いつぶして減少。
未来永劫続けられる方法でもないし刹那的で安直でしかない。毎年毎年放蝶しないと維持できない
個体群があるとしたらなんの意味があるんだろう。たぶんない。ただの世話好きというかなんと言うか。

故意にばらまかなくとも絶えず人間の影響下で生きていることも間違いないです。
我が家の庭を見ているとこの10年、20年で増えた種、減った種、ご新規さんと目まぐるしく変化して
います。そこには放蝶を含め人間の活動によって進出、衰退した種もいるような感じです。ホシミスジが
増えているそうですが、植栽した木や草に卵が付いていてそこから定着することもあるだろうし
車や電車にくっついたまま数十キロも移動することもあるかもしれません。

色んなシチュエーションがありますが、いずれの場合も遺伝子の問題や独立した個体群に別の場所の
個体が混ざって影響があるだのないだのよく取りだたされますが、個人的にはどっちでもいい。
というか正確にはデータも検証結果もないから「よく分からない」ですね。この議論は幽霊がいるかいないか
みたいな途方もなく平行線を辿るような話なのであまり考える気にもなりません。

そんなことよりも、自然なんてものは人間がコントロールできっこないし奥が深すぎて安易に(故意に)
いじるなんてしたらダメだってことを知ろうとする方が先です。これが基本だと思うし大多数の人は
そういう認識だと思っています。

中国じゃ人工降雨なんてものが一時期話題になりました。日本でも台風の勢力を軽減させる
ぐらいのことはできるかもしれません。でも台風が降らせる雨は農作物や水源にとって非常に
重要ですから、できたとしても安易に手は出せません。
見守るべきは見守る、これが基本です。最近じゃ人間が作ったものでさえ制御下にあるんだかないんだか
微妙な状態ですから自然相手に想定内だとか影響がどうかなんて分からないし通用しないです。

所詮虫なんか人間の活動の影響をモロに受けているし、増えるも消えるも人間次第な部分が大きいです。
だけど故意にその真似事をして喜んでいるのだけは全く持ってナンセンス。
そもそも基本の部分が間違ってるから変な発想が出てくるわけです。〇〇は知能が高い動物だから
どうとか、〇〇は5歳児と同等の知能だから人権がどうとかそういう発想と同類項だと思いますね。
ただの屁理屈というか、ちょっとズレてるというか。まぁ他人の考え方を変えてやろうなんてこれっぽっちも
思っていませんが蝶の生息地は蝶が決めること。これ以外ないと思っています。
放蝶と聞いてイメージすること_a0235150_23353.jpg

by aisutorium | 2015-06-22 23:17 | ボヤキ | Comments(0)

蝶のある生活を徒然なるままに


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