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BUTTERFLY BRINGS BETTER LIFE

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蝶のある生活を徒然なるままに

東京のとある寺が地域の環境保全の一環として山梨県から採ってきたオオムラサキの幼虫(卵?)を
飼育して羽化したらその場で放蝶していることを最近知りました。どうやらもう何年も毎年毎年山梨から
幼虫を採ってきては放しているようです。

以上の3行を読んでどんな感想を持ちましたか?
虫を趣味としている者なら大きな違和感を感じるのではないでしょうか。私はすぐ辞めるべき行為だと
思いました。最初は趣味で毎年飼育をしていて飼育スペース内で累代飼育でもしているのかと思い
調べてみると事情が違いました。

どうやらかつてはオオムラサキが舞う豊かな雑木林があったものの開発によって環境が悪化し絶滅して
しまった。そんななか地域の街づくりとしてかつてのような豊かな自然を回復させるべく取り組みを行って
いてその一環として放蝶してるんだとか(笑)

意味が分かりません。航空写真を見てみると一帯はオオムラサキが生息できそうな規模の雑木林は
全くありませんでした。周辺は全て宅地に囲まれ生息できるならゴマダラチョウやアカボシゴマダラぐらい
じゃないでしょうか。環境の質までは分かりませんがオオムラサキのことを少しでも知っていれば分かり
そうなものですがね。
山梨県産オオムラサキ
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関連したブログや書き込みには「貴重な蝶を保護している」とか「住み着いてくれれば良い」などの
あさっての方向を向いた意見がほとんどでしたので、この場で問題点を書き出しておきましょう。

①遺伝子の攪乱を起こすので放蝶はやめましょう(生物を取り扱う上でやってはいけない行為です)
余所から持ってきた虫をむやみに放してはいけません。他地域の個体群を採ってきて放すことは
もともと生息していた個体群と混ざり遺伝子の攪乱を招きます。その地域特有に進化した特徴を壊す
行為です。今回の場合は既に当地の個体群は絶滅している可能性が高いようですが多摩丘陵など
周辺に生息するオオムラサキと山梨県のオオムラサキが交雑しない保証はありません。

②在来種が絶滅しちゃうかもよ
同じエノキを食樹とするゴマダラチョウは現在外来種のアカボシゴマダラと過酷な生存競争を強いられて
おりますがそこへオオムラサキがやってきたらどうでしょう。しかも狭い雑木林内での話なら。幼虫~成虫
までの各ステージで競合に負けて生息できなくなってしまうかもしれません。放蝶はもともと生息していた
蝶を絶滅に追いやる危険があります。ある種が滅ぶかもしれない行為の裏で保護と微笑む。怖いことです。
ジャコウアゲハとホソオチョウの例を見て学習しましょう。視野を広げて物事を見ましょう。

③生息できる環境があってはじめて生息できるのですよ
毎年毎年、何百、何千とオオムラサキを放蝶しようが生息できる環境が整ってなければ意味がありません。
放した数だけ無駄死にです。かわいそうです。オオムラサキの生息に必要な条件の検証、食樹の把握と
越冬の確認、餌場の十分な確保など調査は行っているんでしょうか?自力で生息できる環境にあるんで
しょうか?そうじゃないから毎年無駄に放蝶してオオムラサキを消耗してるんでしょうけど。

④子供たちに間違った認識を与えるので安易な放蝶はやめましょう
外国産の虫を手軽に買える時代ですが死ぬまで面倒をみるのがスジです。決してかわいそうだからと
野外に放してはいけません。虫に限ったことではありませんが在来種が追いやられて住めなくなったり
交雑してしまう危険があります。かわいそうだと思ってした行為が大きな悲劇を生むことになります。
しかしこのような認識はあまり徹底されていません。メディアをはじめ生物の保護関連の話題は受けの良い
貴重な「美談枠」であり間違った行為であっても当事者は周りからの賛同を受けやすく気持ち良くてなかなか
間違いに気づきません。そういった中で子供達が育つとどうなるか、お分かり?

⑤毎年山梨のオオムラサキを消耗してるってのもねぇ
居付きもしないオオムラサキの幼虫を毎年採ってくるのってどうなの。累代飼育が基本だと思いますが。
それができないから採ってくるんだろうけど、その程度の技量で一つの生物をコントロールできるんで
しょうかね。あとオオムラサキの幼虫は寄生されてたりしますが寄生生物も放たれてしまうってことか。

前にも言ったと思いますが現在はいくらでも情報を入手できる時代です。一つの方向からだけ物事を
見て行った行動はすぐに見透かされてしまいます。物事の良い面、悪い面を自分で調べて自分の頭で
吟味して行動に移すべきです。この工程をないがしろにすると物事がおかしな方向へ向かってしまいます。

また感情論で物事を推し進めるのも疑問符がつくことが多いです。かつてはすばらしい自然があった
のでしょう。でももう失われてしまったのですよ。今ある残された自然を最大限に活かすのがスジだと
思います。余所からあれやこれやと生き物を持ってきてたとえ居付いてパラダイスができたとして
なんの価値があるの?それだったら温室でも作って生態系を再現して観察できるようにしたほうが
教育にも良いと思いますが。

あと検索して出た記事で飼育したオオムラサキを「自然へかえす」ってな表現が出てました(笑)ものすごい
違和感。それ危険行為だから。かえすなら採集した山梨の雑木林に帰してしてちょーだいね!!
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# by aisutorium | 2017-03-01 17:00 | ボヤキ | Comments(2)
3月になりました!
ギフチョウの発生まであと少しですねぇ。今年はどんな発生状況になるんでしょうか!?
自分の予想としては雪のある地域ではいたって平年通りの発生時期ではないかと。
発生数に関しては昨年も産地によってバラツキがあったので一概に言えないところですが
しっかりと積雪もあるし期待も込めて昨年よりは多いと予想してみましょう!

さて飼育ギフの羽化、第2陣が出ています。こちらは湯沢町のギフチョウ。
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今年は湯沢町は2産地飼育していますが好きな産地なので累代飼育を目論んでおります。
もちろんイエローテールの出現も期待して!
ということで今朝ハンドペアリングにチャレンジしてみました。羽化後3日目の♂と2日目の♀を使用。
どうなることかと思いましたがなんと1分かからずにくっ付いてくれました(^^)
昨年はそうとう苦労したわけですが、いきなりギフ×ヒメギフでやったので無理もないですね…。
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交尾時間は40分ぐらい。産卵し孵化するまでは成功したとは言えないですが一歩前進!
交尾後はスフラギスを作成して♀の交尾器にフタをします。10分ぐらいかけてモゾモゾしてました。
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問題はこの時期に産卵させて食草をどうするのか…ですね(*_*) 一応、庭植えのカンアオイの古葉は
あるのでそれで試して芽吹きの早いプランター栽培のウスバサイシンの芽吹きを待つってな感じで
いこうと思っていますが。
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と言うことで今年は貴重な産地のギフもあるので淡々と累代飼育にチャレンジしていきます。
特異な遺伝型モノも累代飼育したいところですが入手が難しいのがネックですねぇ。
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# by aisutorium | 2017-03-01 10:23 | ギフチョウ飼育 | Comments(2)
第一弾として室内に取り込んだギフチョウの蛹はほとんどが羽化しました。
取り込んだのはまだ数頭ですが羽化不全なども皆無で今年もいたって順調な飼育となりました。
羽化させることは何の問題もないんですが、今の課題はいかに野外品の個体に近づけるかです!
ギフやヒメギフは飼育するとどうしても「飼育顔」になってしまうんですよねぇ。その地域特有の
斑紋をそのまま100%飼育で再現するのは結構難しいんです…。

先日羽化した山梨県富士川流域のギフチョウですが特徴は出ているものの現地の野外品を
知っているだけにやはり飼育テイストが混じっているのも分かるんです。しかし幼虫期に若干手を
加えた成果か分かりませんが、色に関しては不自然な個体は出ていません。飼育色でよくあるのが
特に♀で前翅の黄色がやけに濃い個体。まだデータ不足ですが今後羽化してくるものを注意深く
見る必要がありそうです。
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以前飼育にたけている方の飼育品を見たときはばっちり野外品と変わらぬクオリティでびっくりしました。
そういう個体を羽化させることも可能という証拠ですよねぇ。と言うことで昨年も幼虫飼育時に野外の
成育下に近づけるべく色々試したのでどんな個体が出るか楽しみ半分、不安半分。毎年トライ&エラーで
ちょっとづつ進歩したいものです。第二弾も取り込んだので期待しましょう!
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# by aisutorium | 2017-02-19 09:48 | ギフチョウ飼育 | Comments(0)
ギフチョウ探索において毎年葛藤することがあります。
それは限られた時間の中で過去に実績のあるお気に入り産地へ行くか、ちょっとイイ地域での
新規探索をするか。前者は希少産地であっても「いる」ことが分かっているのでついつい手が
出てしまいがち。手堅くそこそこ良いラベルが手に入れば使った時間と費用と労力を凌駕する
満足感が得られるでしょう。
しかしながら蝶屋と言うものはそれだけでは満足できない性質を持った生き物なのですよ。。
「誰にも知られていない」とか「自分だけの」という何にも代えがたい勲章をいつも探し求めてしまうんです。
自分の場合はやはり前者に引っ張られがちで新規探索は「ついで」の作業になってしまうこと多し。
そもそも気軽に探せる地域にギフチョウがほとんど生息していないという事実があるのでそうなるのは
当然の成り行きではあるんですが、地図を見て「ここ良さそうじゃん!」とかしょっちゅうやってる自分
としては毎年心残りが出来てしまうのも事実。今年も地図を見ながらブツブツ言っているわけですが
一か八かの勝負をしなければな~という気持ちでございます。
と言うことで一か八かの探索へ友人に説得なしで同行してもらうために2014年採集の山梨県産ギフチョウ
でも貼っておきましょう。
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# by aisutorium | 2017-02-15 13:07 | ギフチョウ | Comments(0)
例年よりもちょっと早いと思いつつ1月末に室内へ取り込んだ新潟県産のギフチョウが
羽化いたしました!!2週間かかってようやく。他の産地も少しづつ取り込んでいるので
だんだんと賑やかになって行くことでしょう(^^)
今回羽化したのは♀でした。新潟らしい明るい個体!
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なかなか良い感じのサイズなんですがちょっと飼育モノって感じの個体に。。
まぁこの産地は飼育過程であれこれ試したものではないので今後に期待!
飼育の良いところは春を先取りできるところですかねぇ。
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# by aisutorium | 2017-02-06 16:53 | ギフチョウ飼育 | Comments(0)

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